女鹿駅は近くて遠い駅である。もしくはカフカの「城」のような駅である、とはさすがに言いすぎだが、この日酒田のネットカフェを早朝に出て、酒田駅から折渡駅に向かったのは女鹿に止まる列車が無いからだ。そもそもこの羽越線の秋田-酒田間には3つ、秘境駅とされている駅がある。前回の桂根、そしてこの折渡、さらに女鹿駅だが、どれも止まる列車の本数が極端に少ないため、1日でこれらを巡ることは不可能ではないが、実行すると楽しめないことは疑いない。折渡に止まるが桂根には止まらないとか、気がむいた方には時刻表を眺めていただきたいところだが、正直、
「どうにもなりませんな、こりゃ」である。前日桂根駅訪問は果たしたので、この日は丸1日かけて秋田-酒田間、たった100キロ程度の間にある女鹿駅と折渡駅を訪問することとなった。
5:48 酒田 7:10折渡
ホーム。板張り。前日の桂根によく似ている。もともとあったホームに木張りでホームを延長。ここも元は信号場だったそうである。
写真左、柵に重なって見にくいが駅舎である。で、左に見える小さい屋根の建物が
「第二待合室」だ。秘境駅に第二待合室。もっとも第二待合室は私が勝手にそう書いているだけで、どこにもそんな看板はない。
朝日をバックに第一待合室。トイレ完備。
待合室内部。どうだ、この清潔感は。
駅ノートもありますよ。時計は約30分遅れている。というか止まってるのか。(爆)それはさておき、ほんとに清掃が行き届いている。
同じく第一待合室、別角度。水道と流しまで設置されている。鏡まで置かれている。すごすぎる。こんな秘境駅があっていいのか!(なぜ力む?)
窓の向こうに見えるのが第二待合室である。
第一待合室遠景。どうよ?
第二待合室は踏み切りの向こうにある。
第一待合室は手前側。
第二待合室内部。こちらも超清潔。時計も正常。
なにゆえ秘境駅と認定されてしまうような駅にこのような待合室があるのであろうか。
どう考えてもJRがこの待合室を作ったとは思えない。1日上下合わせて8本しか止まらない駅になぜ?一間二間くらいの小さい待合室ではあるが、これでも100-200万くらいはかかると思う。
これはやはり、地元の方々が自腹で建設されたものではないだろうか。
これほどに地元に愛される駅は稀も稀。またしても
「すごすぎる」である。
以上は私の想像または妄想でありまして、根拠はありません。
そのへんの事情に詳しい方がおられましたら是非ご教授いただきたく思う次第であります。
駅の時刻表。桂根より1本多い。
ホーム。桂根とはちがって、ここは増設部分の基礎は枕木で作られている。この造形美、どうでしょう?
秋田行き。これに乗ってどこへ行く?寝不足なので秋田まで行ってしまった。
電車は(というか、列車は)よく寝れる。ここで時刻表をどうこねくり回しても、結果は同じ、なにしろ女鹿駅にいく列車は酒田発、12:39しかないのだ。
7:59 折渡 8:32 秋田。
この駅には50分弱しか居られなかったのだ。しかし是非もう一度訪れたい駅となった。必ずや。